「四季草花草虫図屏風」(蝶・蜻蛉)鈴木其一「春秋草木図屏風」

俵屋宗達「双犬図」※作品画像はすべて部分、細見美術館蔵

街かど古典カフェTown corner Koten Cafe

講師を囲み、趣のある空間で、
古典をより深く、より掘り下げて学ぶ
贅沢な講座です。
パリの街かどで見かけるカフェのように
親しく議論を進めましょう。

「街かど古典カフェ」2019年 I

京の『美』を創る 女性 ( ひと) たち
リレー講演会〈5回連続シリーズ〉

千年を超える歳月が、日本文化の粋ともいえる様々なジャンルの『美』を京都に蓄積してきました。いけばな、京舞、植物染、陶芸、和菓子、そして和風建築。
今、厳しい時代状況の中で、その伝統文化を継承し、新たな生命を吹き込み、次代の文化を創造することに腐心する京の女性たちがいます。その女性たちもまた、日本文化の粋ともいえる『美』を有しているのではないでしょうか。
それぞれの皆さんが担う役割をお話しいただきました。

1 日時 6月15日、22日、7月6日、13日、20日 ※いずれも土曜日
13時30分~15時

2 会場 香老舗 松栄堂 薫習館KARANI HALL(京都市中京区烏丸通二条上ル東側)

3 定員 30名 (申し込み多数の場合は抽選)

4 受講料 10,000円(5回通し・お茶菓子付)

5 講座日程及び講師プロフィール(講座担当順)

■第1回(6月15日) 吉岡更紗(よしおかさらさ) (「染司よしおか」六代目)

京都で江戸時代より続く染屋で、当代の吉岡幸雄で五代を数える「染司よしおか」に生まれる。アパレルデザイン会社勤務を経て、愛媛県西予市野村町シルク博物館にて養蚕、製糸、撚糸、染色、製織を学ぶ。2008年「染司よしおか」に戻り、自然界に存在する植物染による制作を行い、古社寺の行事に関わり、復元にも取り組んでいる。

■第2回(6月22日) 諏訪蘇山(すわそざん) (陶芸家 四代目)

父 三代 諏訪蘇山・母 十二代 中村宗哲の三女。平成14年9月、四代諏訪蘇山を襲名。各地にて諏訪蘇山展を開催。初代蘇山は加賀藩士の家に生まれ、明治維新後、九谷で陶画を学び、焼き物の道に入る。1907年、蘇山青磁を完成させ、1917年に帝室技芸員を拝命。姪の虎子が二代を継ぎ、その甥の修が三代を継ぐ。

■第3回(7月6日) 青山洋子(あおやまひろこ) (和菓子店青洋店主)X 芳野綾子(よしのりょうこ) (すはま屋店主)
 

青山洋子
有職菓子御調進所老松で10年間修行をし、独立。和菓子の美しさ、面白さ、美味しさ、可能性を多くの方に知っていただきたいと思い、2012年3月に工房を構える。伝統の技法を生かし、匂いを残しつつ、現代の生活スタイルに合う和菓子を提案 している。

芳野綾子
「洲濱」の専門店で知られた「植村義次」(1657年創業)が、2016年後継者がおらず閉店。2018年11月、十四代目主人のレシピを受け継ぎ、試作を重ね伝統の味を復活。コーヒーや紅茶、抹茶とともに楽しめる「すはま屋」をオープン。

■第4回(7月13日) 井上安寿子(いのうえやすこ) (「京舞井上流」次代後継者)

父は能楽観世流九世観世銕之丞、母は京舞井上流五世家元井上八千代。2歳より稽古を始め、曾祖母である四世井上八千代および五世に師事。3歳のときに「四世井上八千代米寿の会」で初舞台(上方唄「七福神」)。2006年、17歳で井上流名取となる。2011年、京都造形芸術大学卒業。2013年、自ら主宰する「葉々の会」発足。公益社団法人日本舞踊協会会員。京都造形芸術大学舞台学科非常勤講師。

■第5回(7月20日) 池坊専好(いけのぼうせんこう) (華道家元池坊 次期家元)

華道家元池坊の次期家元。いのちをいかすという池坊いけばなの精神に基づく多彩な活動を展開。現在は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会文化・教育委員会委員を務める。学習院女子大学国際文化交流学部、国士舘大学21世紀アジア学部、名古屋外国語大学現代国際学部、平安女学院大学文化創造センター、立命館大学文学部の客員教授を務める。

■コーディネーター

中川典子(なかがわのりこ) (株式会社酢屋、株式会社千本銘木商会専務取締役)

茶道美術出版社勤務後、岐阜、奈良県吉野での銘木修行を経て、現職。女性として珍しい銘木師として、木のコーディネイト、床の間・家具等の内装及び住宅建築に携わる。「DO YOU KYOTO?ネットワーク」大使。「京都・和菓子の会」を主宰し、今年、15周年を迎える。

◆街かど古典カフェのお楽しみ◆

毎回、講師の方をイメージしてデザインするすてきなあつらえ菓子が登場しました。
一期一会のお菓子をお楽しみいただきました。

「街かど古典カフェ」ちらし(PDF形式)