「四季草花草虫図屏風」(蝶・蜻蛉)鈴木其一「春秋草木図屏風」

俵屋宗達「双犬図」※作品画像はすべて部分、細見美術館蔵

フォーラムForum

古典の日推進フォーラムin東京

 

「古典の日推進フォーラムin東京」を国立能楽堂で開催いたしました。

例年よりも早い真冬並みの寒波の襲来となった12月4日。「古典の日」が法制化されたことを記念して、京都に引き続き全国的な普及・定着を図ることを目標に、東京都渋谷区の国立能楽堂に於いて「古典の日推進フォーラムin東京」を開催いたしました。 まずは、京舞井上流五世家元、井上八千代さんによる京舞、地唄「竹生島」。重要無形文化財保持者(人間国宝)の富山清琴さんによる地唄とご子息の清仁さんの箏の音が鳴り響き、井上八千代さんの端正で凛とした舞で開幕しました。 その後、村田純一会長、ご来賓の近藤誠一文化庁長官、推進議員連盟幹事長・鈴木寛参議院議員のご挨拶、さらに中江有里さんによる「古典の日」宣言の読み上げとトークにより、「古典の日」が制定されるまでの過程をふりかえりました。古典の日推進活動が全国に広がることを願う幕開けでした。 第2部は、「古典の日推進よびかけ人」のドナルド・キーンさん、瀬戸内寂聴さん、芳賀徹さんに「古典をいだき 古典に抱かれて」と題してリレートークを行っていただきました。キーンさんは、古典離れの原因のひとつに古典に対する学校教育に問題があることを取り上げ、寂聴さんは、日本の誇るべき古典を親や大人が子供達に語り継ぐことの大切さを語られ、芳賀さんは、フランスの詩を取り上げ、異国のものも学びながら、さらに感性を広げ、日本人の奥底にある思想をさらに深めていくために古典を読まなくてはならない、と語られました。 そして、フォーラムの最後は、能楽観世流二十六世家元、観世清和さんによる舞囃子「高砂 八段之舞」。世阿弥の祝言能の最高傑作とされ、緩急のある壮麗な舞で祝典の最後を飾っていただきました。会場は大きな拍手に包まれ、盛況のうちに閉会いたしました。 今年は、定員300名の募集に対して4600通以上のご応募をいただき、感謝申し上げますとともに、残念ながら選に漏れた多くの皆さまに深くお詫び申し上げます。 今後とも古典の日推進委員会をご支援くださいますよう、お願い申し上げます。  

「古典の日推進フォーラムin東京」会場風景

※画像をクリックすると大きい画像が表示されます。

当日プログラム

○総合司会:こばやしあきこさん(女優・元NHK京都放送局キャスター)
こばやしあきこさん(女優・元NHK京都放送局キャスター)

【第1部】

○京舞 地唄「竹生島」:井上八千代さん(京舞井上流五世家元)
○挨拶
村田純一古典の日推進委員会会長 近藤誠一文化庁長官(来賓)
鈴木寛古典の日推進議員連盟幹事長
○「古典の日」宣言&トーク:中江有里さん(女優、脚本家)

【第2部】

○古典の日推進よびかけ人リレートーク「古典をいだき 古典に抱かれて」
ドナルド・キーンさん(コロンビア大学名誉教授) 瀬戸内寂聴さん(作家)
芳賀徹さん(東京大学名誉教授)
○舞囃子「高砂 八段之舞」:観世清和さん(能楽観世流二十六世家元)

 

古典の日推進フォーラムin東京

日  時: 平成24年12月4日(火) 14時00分〜16時30分(開場 13時00分)
場  所: 国立能楽堂(東京都渋谷区千駄ヶ谷)
開催内容
・「古典の日」宣言読み上げ
中江 有里(女優・脚本家)
・京舞 地唄「竹生島」
井上 八千代(京舞井上流五世家元)
・「古典の日」推進よびかけ人リレートーク「古典をいだき 古典に抱かれて」
ドナルド・キーン(コロンビア大学名誉教授)
瀬戸内 寂聴(作家)
芳賀 徹(東京大学名誉教授)
・舞囃子「高砂 八段之舞」
観世 清和(能楽観世流二十六世家元)
*順不同・敬称略
主  催 :古典の日推進委員会
後  援 :読売新聞社、日本経済新聞社、NHK
協  賛 :独立行政法人 日本芸術文化振興会(国立能楽堂)、京都仏教会