「四季草花草虫図屏風」(蝶・蜻蛉)鈴木其一「春秋草木図屏風」

俵屋宗達「双犬図」※作品画像はすべて部分、細見美術館蔵

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「古典の日」からとっておきの情報や
こぼれ話などをお届けします。

古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]

古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第1号

第1号(平成23年4月)

古典の日推進委員会では、平成23年3月23日(水)に第3回総会を開催しました。冒頭に、東北地方太平洋沖地震の犠牲者を悼んで、全員で黙祷いたしました。その後、平成23年度の事業計画や予算などを決定いたしました。
その中で、11月1日を「古典の日」と制定する活動にご賛同いただいた、各分野でご活躍の<!---->「古典の日」制定推薦人32名<!---->を発表いたしました。
総会では、井上八千代さん(京舞井上流5世家元)と上村淳之さん(日本画家)をお招きし、「古典の日」に寄せる想いを語っていただきました。
日本の古典は、万葉以来今日に至るまで、災害や洪水、火事、疫病などを乗り越えて伝わってきました。だからこそ、「古典」は人々を励まし、力を与えてくれる。このような時だからこそ、我々を心の中から支えてくれる「古典」は大事。より多くの人、若い人たちに「古典」を伝えていきたい。
出席者のみなさまからは、このような発言が相次いでなされ、「古典」をあらためて我々の力として生かし、力をあわせて「古典」の活動を広げ、根付かせていこうと決意を新たにいたしました。

第3回総会の様子
第3回総会の様子
ご挨拶をされる井上八千代さん
ご挨拶をされる井上八千代さん
ご挨拶をされる上村淳之さん
ご挨拶をされる上村淳之さん
「古典の日」制定をPRするのぼり旗
「古典の日」制定をPRするのぼり旗

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、井上八千代さん(京舞井上流5世家元)です。

井上八千代さん   古典はとても広義で、「源氏物語」を始め、京都を舞台に繰り広げられる古典の世界はたくさんある。「古典の日」は、それらが日本人だけでなく、世界に誇りうるものだと思い起こさせてくれるきっかけとなってほしい。
また、芸能者は古典をその当時の時代に引き寄せて表現している。日本人の心、代々語り伝えられたものを振り返る作業はとても大切であるとともに、古典もその当時の新作であった、ということを決して忘れてはいけない。
さらに、京都を舞台にしたものがたくさんあるならば、その舞台となった「京都」という土壌を守ることも、「古典の日」制定に向けて大きな意味がある。
災害に見舞われた大変な時期ではあるが、よき方向に向かうよう、国民文化祭・京都2011とともに、「古典の日」の力を発揮してほしい。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第2号

第2号(平成23年5月)

桜満開の4月9日(土)、府立植物園西側の「なからぎの道」で開催された第37回「鴨川茶店」(主催:鴨川を美しくする会他)に、第26回国民文化祭京都府実行委員会とともに出展いたしました。
来場された3万6千人のみなさまに、11月1日「古典の日」制定の活動をPRし、署名にご協力をお願いいたしました。紅しだれ桜を観賞しながら、足を止めて、ご賛同いただきましたみなさまに御礼申し上げます。

桜の鴨川での制定PR風景
桜の鴨川での制定PR風景
署名へのご協力の様子
署名へのご協力の様子

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、児玉 清さん(俳優)です。

 古典文学に触れるたびに気づかされるのは、われわれ現代に生きる人間が失ったもの、忘れてしまったもののあまりの大きさだ。人間は時代を重ねるごとに、本来あるべき大切な人間の心を失ってきたことに愕然とする思いすら覚える。
科学の発達。人間の智恵がもたらした科学の発達により、昔とは較ぶべきも無いほどの便利な生活を獲得した。なのに果たして今を生きる人間は昔より幸せが増したであろうか。自分たちが生み出した科学に逆に毒されて、本来の人間の在り方を曲げてしまったことを古典文学を読むほどに痛感する。
生きる喜び、自然の素晴らしさを愛でる心、人生の一瞬一瞬がもたらす生命の尊さを感じる心、男を愛する、また女性を愛する心の豊さと喜びの深さ、現代人がはるか昔に忘れてしまった生きる真の喜びの数々を古典文学は教えてくれる。
そう、忘れてしまった大切なものを取戻すチャンスを与えてくれるのが古典文学なのだ。

※児玉清氏は平成23年5月16日にご逝去されました。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第3号

第3号(平成23年6月)

11月1日「古典の日」制定を目指しての署名活動に、大きな反響をいただきました。全国より毎日に届く、おひとりおひとりの気持ちのこもった署名はこの活動の励みになりました。ここにあらためて御礼申し上げます。
また、新たな有識者や著名人の方が制定活動にご賛同いただき、<!---->「古典の日」制定推薦人は39名<!---->となりました。
さらに多くのご賛同と署名を得て、「古典の日」制定に結びつけたいと思います。当委員会の会長 村田純一よりみなさまへご挨拶を申し上げます。これからもご協力をよろしくお願いいたします。

ご挨拶 古典の日推進委員会会長 村田純一

 源氏物語千年紀委員会の積極的な取り組みにより、天皇皇后両陛下の御臨席を賜り、「古典の日」宣言を2008年(平成20年)11月1日に行いました。
その成果を引き継ぎ、古典の日推進委員会(構成団体:京都府、京都市、宇治市、京都商工会議所など)を平成21年に設立し、「古典に親しみ、古典に学ぶ」をキーワードに、多彩な文化事業を展開してまいりました。
さらにその活動を広げる象徴となるよう、11月1日を「古典の日」に制定したいと考えております。
「古典」は豊かな文化の源流であり、私たちひとりひとりの心の拠り所でもあります。日本人の感性や美意識、生きる力がそこには流れています。特に次世代を担う若い人たちに、古典に親しんでもらう機会を作り、その流れをたゆまないものにしていきたいと考えております。古典は決して古いものではありません。若い感性を注いで、さらに生き生きとしたものにしていけるのです。
古典の日推進よびかけ人のみなさまや当委員会の活動にご賛同いただいた、各分野でご活躍の「古典の日」制定推薦人のみなさまとともに、11月1日を「古典の日」に制定する活動を推し進めていきたいと思っております。

メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、山根基世さん(ことばの杜代表、元NHKアナウンス室長)です。

 現役の間、古典を朗読する機会はほとんどなかった。定年退職後、子どもの言葉を育てる活動の一環として朗読に力を入れるようになって、古典と再会。最初は身構えたが、難しい語彙を調べ全体の意味がわかってくると、意外にもスラスラ読めるようになった。古典には、語り継がれた話がそのまま文字で記録されたものが多い。口承、つまり、いにしえの人が語った息づかいがそのまま記録されているのだから、現代人とも息が合うのは当然だろう。黙読を前提にした入り組んだ現代文より、はるかに読みやすい。読むほどに7・5の調子が心地よく、日本語のリズムや調べの美しさを改めて確認する思いがした。
ただNHK時代、ニュース原稿やナレーション原稿を読むときには、まず正確に「意味を伝える」ことが求められ、そのためには「節をつけるな、歌うな、まっすぐ読め」と徹底的に叩きこまれた。だが古典の場合、逆に、そんな読みかたでは伝わらない。今、私は古典の朗読で、現役時代には決して体験できなかった、リズム・調べに乗る心地よさを味わっている。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第4号

第4号(平成23年7月)

6月8日(水)午後、金剛能楽堂(京都市上京区)にて、古典の日制定推進イベントI「古典のみやこ みやこの古典―甦る平安の芸能」を開催いたしました。500名の会場に溢れんばかりのお客様のお迎えして、平安時代末期の優雅な世界を堪能しました。
まずは金剛流26世宗家で、古典の日制定推薦人である金剛永謹さんにご挨拶いただきました。
続きまして、平安時代末期の歴史に消えた芸能「白拍子」や「今様」をこよなく愛した後白河院の生涯と歴史について、朧谷壽先生(同志社女子大学名誉教授)にご講演いただきました。その「白拍子」を研究し、創作し、現代に甦らせた井上由理子さん(文筆家)が語りと舞いで実演されました。金剛能楽堂の厳かな舞台に、幻想的な舞いが笛の音とともに表現されました。
最後に同時代に生き、歌人として名高い式子内親王の生涯と恋愛について、芳賀徹先生(国際日本文化研究センター名誉教授)がご講演されました。今なお色褪せない、今だからこそ新しい、歌に託された想いをいにしえの時代にさかのぼり、想像いたしました。
このイベントに先立ち、金剛能楽堂前にて、古典の日制定推薦人の市田ひろみさん(服飾研究家)などとともに、11月1日「古典の日」制定を目指しての街頭署名活動を行いました。「古典の日」は心を豊かにする文学、芸術との出会いの日。機運を高める第1歩となりました。

「古典の日」制定PR活動と取材の様子
「古典の日」制定PR活動と取材の様子
満員のお客様で活気あふれる金剛能楽堂
満員のお客様で活気あふれる金剛能楽堂
金剛永謹さんによるご挨拶
金剛永謹さんによるご挨拶
朧谷 壽さんによるご講演
朧谷 壽さんによるご講演
井上由理子さんによる白拍子舞
井上由理子さんによる白拍子舞
芳賀 徹さんによるご講演
芳賀 徹さんによるご講演

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、上村 淳之さん(日本画家)です。

 日本文化にとって古典は"範"であり、絶対的な存在である。"ギリシャに帰れ"とは日本画の大先輩の言葉であり、美の原点を探り、普遍美の追求が芸術の使命である。
西洋にはそれを主義として捉え、否定する事に依って、現代芸術活動のエネルギーを生み出したとの見方も出来ようか。陋習と伝統の仕分けが出来ぬようになって、伝統打破と声高に主張するのは、美育の不足であろう。謙譲な姿勢が美しい世界を生み出すのである。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第5号

第5号(平成23年8月)

11月1日「古典の日」制定を目指して、10万人の署名を!
―心を豊かにする文学、芸術、芸能との出会いの日。それが「古典の日」―

古典の豊かな感性や叡智を多くの人々が親しみ、学ぶきっかけの日となるように、また古典をよりどころとして、心を通わせ、心を繋ぐ日となるように、制定を目指して活動を行いました。
現在、全国より4万人を超える署名をいただき、さらに10万人を目指して、署名活動に励みました。

メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、山折 哲雄さん(宗教学者)です。

 古典は、味噌漬けや日本酒に似ている。野菜や魚や米を発酵させて、純乎とした香りや、とろけるような味をかもし出す。たっぷり時間をかけ、気がついたとき、その香りや味が 五臓六腑にしみわたり、活力がからだの全面にみなぎっている。
古典は、はるか彼方の時空間からきこえてくる、祭囃子のかすかな音色に似ている。その響きは、大昔の凛とした魂の物語を枕元まで運んできてくれる。輪郭のたしかな生活のリズムを胸の奥深くまで吹きこんでくれる。
古典の日は、そのことをわれ人とともに想起し、ともに手をたずさえて言祝ぐための日である。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第5号

第6号(平成23年9月)

11月1日「古典の日」制定を目指して、様々なPR活動を行ってきました。
「古典の日」の懸垂幕やのぼり旗、法被を制作し、街なかでみなさまのお目に触れるよう活動しました。

鴨川のさくらに映えるのぼり旗
鴨川のさくらに映えるのぼり旗
京都駅前の懸垂幕 
京都駅前の懸垂幕
背中のロゴマークが目印の法被
背中のロゴマークが目印の法被

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、熊川 哲也さん(バレエダンサー)です。

 バレエは踊り、文学、音楽、そして絵画といった様々な芸術が融合したものであり、広く世界に開かれ、国境を越えて認められている総合芸術です。それは、多くの偉大な諸先輩方の才能と努力が積み重なって、形作られた伝統があってのことです。
その偉大な素晴らしい先人達が残してくれた作品を継承し、そして浸透させ、未来に向けて進化させていくことが必要だと感じています。偉大な先人達の魂を今に花開かせ、継承していきたい。「古典」にこそ真の新しさがあると確信しています。
良質な古典芸術を発信していくことが、今後の日本文化を発展させることに繋がっていくと思います。古典と芸術と人との出会いを尊び、人々を勇気と希望の世界に誘っていきたい。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第7号

第7号(平成23年10月)

11月1日「古典の日」制定を目指して、東京で街頭PR活動を行いました。
台風の過ぎ去った9月22日(木)午後、東京の玄関口、八重洲の「京都館」(京都市のアンテナショップ)前において、そろいの法被で、「古典の日」制定PRと署名活動の呼びかけを行いました。道行く多くのみなさんが熱心に話しを聞いてくださいました。ご賛同をいただきましたみなさま、ご協力ありがとうございました。
東京から全国へ、さらに制定活動を広げていきたいと思います。

東京での街頭PRの様子
東京での街頭PRの様子

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、玉井 菜採さん(ヴァイオリニスト)です。

 最近、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ全3曲を弾く機会がありました。未曾有の大災害の後、この時にどうしてもバッハを弾いておきたい、また、お客様と共にバッハを体験したいと選んだプログラムでした。
自由な舞曲集であるパルティータ。親しみやすい響き、ステップの中に、複数の声部が表に裏に、網の目のように張り巡らされています。秩序づけられたフォルムの中の、無限の自由さ。人間の、自然の、宇宙の奥行きが、音の連なりのなかに息づいています。実際、演奏する上での試行錯誤は尽きるところがありません。しかし、一瞬でも、その「声」を聴くことは本当に得がたい経験です。
300年前の古典、バッハの音楽のなかに普遍性や、輝き、重みを聴くことは、私たちの「道しるべ」のひとつになるのではないか、と思っています。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第8号

第8号(平成23年11月)

署名人数が10万人を達成いたしました!11月1日「古典の日」制定を目指して、継続して署名活動をおこないました。今後ともよろしくお願いいたします。
また、「古典の日」制定PRのための新しいポスターを作成いたしました。「古典の日」ロゴ・キャラクターをデザインしていただいたグラフィックデザイナー 久谷政樹さんによるものです。「時空を越え未来へ繋ぐ」をコンセプトに、空間と時間の連続性を「源氏雲」で、王朝のみやびな趣を「料紙」で表現し、革新的な古典の世界を演出いたしました。時代や世界を吹き渡り、未来へと古典の心を繋ぐデザインです。
11月1日「古典の日推進フォーラム2011」会場にて、みなさまにご披露しました。

ポスター完成記者会見の様子
ポスター完成記者会見の様子
JR京都駅地下通路デジタルビジョンでの紹介
JR京都駅地下通路デジタルビジョンでの紹介

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、東儀秀樹さん(雅楽師)です。

 日本にはさまざまな古典文化が存在しています。どれも長い歴史の中で育まれ、永きに渡り大切にされて、いつの間にか「古典」と呼ばれるものになっています。誰かがいいと言ったからではなく、そこには普遍的に尊ばれる要素があってこそ認められ、継承されているのです。
そして、「古典」は生き続けてもいるのです。先人たちの情熱は今なお新鮮さを失わず、現代にいつでも大きな刺激と影響を与え続けます。探究心をくすぐる未知数もいつでも秘め、いつの世にも羨望の先をゆくものであります。「古典」を紐解くことは、「最先端」の感性に磨きをかけることにまでつながります。いつでも先を行く「古典」。それが真の「古典」の力なのだと思います。
「雅楽」という古典文化は、日本の文化だけでなくシルクロード文化を含みます。つまり世界中の文化のルーツが凝縮されているのです。その「雅楽」に身を寄せる私にとって、「古典」を大切にすることは世の中のジャンルを超えた新たなチャレンジに対する大きな「核」を持つことでもあり、何をするにも「古典」に対する敬意は忘れることはできません。
それがあるからこそ、胸を張ってチャレンジし続けることもできるのです。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第9号

第9号(平成23年12月)

「古典の日」制定PRのため、「古典の日」の活動のシンボルとなる会旗を西陣織工業組合より寄贈していただきました。
会旗は、「古典の日」のロゴマークを西陣織の伝統技術により、金糸をからめて雅やかに織り上げられたものです。11月1日「古典の日推進フォーラム2011」会場にて、古典の日推進委員会の正副会長のお名前を入れたペナントを結びつけて、みなさまにご披露いたしました。
署名10万人を達成した記念すべきフォーラムで、制定に向けて、さらに活動を推し進めていくことを心に誓いました。

「古典の日」会旗
「古典の日」会旗
会旗にペナントを取り付ける正副会長 
会旗にペナントを取り付ける正副会長 

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、金剛永謹さん(金剛流宗家)です。

  「古典」は日本人の美意識と叡智が集まったものであり、心を豊かにしてくれるものでもあります。能もその「古典」のひとつであります。再来年は、猿楽(現在の能)を大成させたといわれている世阿弥生誕650年をむかえます。能は、謡(うたい)、舞、囃子、能面・装束、その全てが融合され成り立っている総合舞台芸術です。宮中での荘厳な舞いや音楽(雅楽)と神社やお寺の余興として庶民に広まった滑稽な芸や曲芸が、芝居や演劇として形を整えてきたものです。その中で歴史上の様々な物語や人物を通して、人間の心、喜怒哀楽を深く表現してきました。
能は古代からの舞や音楽、物語を経て、さらに歌舞伎や文楽、お茶、お花といった伝統文化、生活文化と深く関わり、つながっております。しかし現在では、みなさまとのつながりが弱くなってきております。能が表現する総合芸術をもっとみなさまの身近なものとし、人間の心の奥深い表現を楽しんでいただければと日々研鑽しております。
「古典」に関わるもののひとりとして、古典に興味関心をもってもらう機会となるよう、「古典の日」制定を推し進めるものです。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第10号

第10号(平成24年1月)

平成23年11月28日(月)、目黒雅叙園(東京都目黒区)にて、古典の日制定推進イベントin東京「瀬戸内寂聴&新井満 東日本大震災復興支援チャリティ公演会」を開催いたしました。
700名の満員のお客様のお迎えして、古典の幅広い世界を楽しみました。
まずは古典の日よびかけ人であり、作家の瀬戸内寂聴さんに基調講演「今に生きる古典の力」と題して、お話していただきました。
「源氏物語」をはじめとする、人間の内面や魅力を描いた古典の文学は面白い。それを読まないのは、もったいない。自分の生まれた地域や文化に誇りをもってこそ人は育つし、こころも豊かになる。今、こんな時期だからこそ、古典の素晴らしさに触れ、学び、生きる力にしてほしいと、熱く語りかけられました。
続きまして、古典の日制定推薦人であり、このイベントを企画していただきました芥川賞作家の新井満さんに、「『千の風になって』から『万葉恋歌』の誕生へと」題して、講演と朗読と歌唱を披露していただきました。「千の風になって」の誕生秘話や万葉の和歌(うた)をわかりやすく、楽しく、紹介していただきました。いにしえの世界が東京・目黒雅叙園に新しく甦りました。
最後に、新井満さんと山根基世さん(ことばの杜代表)、角川歴彦さん(㈱角川グループホールディングス取締役会長)によります古典鼎談「ものがたるー唱う・語る・観せるー」を行いました。古典の物語には、多様な個性的な人物や関係が描かれていて、支持され肯定されている。それが、窮屈な現代では生きるヒントになる。未曾有の災害が起こった現在では特に、こころのよりどころとして、古典の重要性が見直されていくことでしょう。古典を通じて「生きること」、「自分の見方を育てること」、「他人を思いやること」などを若い方々に伝えていきたい。と、古典に関わる三者三様の表現方法での活動を通して、お話いただきました。
このイベントを通して、東京からも「古典の日」制定の機運を高ることができました。 参加いただいたお客様の入場料と株式会社角川学芸出版のご協力をえて、被災地(東北3県)の学校、図書館などに角川ソフィア文庫ビギナーズ・クラシックス「日本の古典」シリーズをセットにして寄贈させていただきました。復興支援のお役にたてるよう今後も「古典の日」は活動してまいります。

熱心に語りかける瀬戸内寂聴さん
熱心に語りかける瀬戸内寂聴さん
新井満さんによる朗読と歌唱
新井満さんによる朗読と歌唱
話が弾む古典鼎談
話が弾む古典鼎談
満員の会場・目黒雅叙園
満員の会場・目黒雅叙園

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第11号

第11号(平成24年2月)

みなさまのご賛同とご協力により、「古典の日」制定署名が10万人を達成いたしました。ありがとうございました。強いお力添えをいただき、「古典の日」制定に向けて、さらに決意をあらたにし、活動を推し進めました。
古典のこころで、いにしえからの叡智で、日本を元気づけ、こころを豊かにはぐくむきっかけの日とし、次世代へ未来へと継承していきます。
「古典の日」制定のシンボルとして、京都駅前に懸垂幕を、街なかの郵便局や町家などにポスターを掲示しました。ポスターは「時空を超えて未来へ繋ぐ」をテーマに、未来へ繋がる物語の連続性を「源氏雲」で演出し、シルクスクリーン印刷で色彩を美しく鮮やかに仕上げた芸術性の高い作品です。

町家「羅紗庵」(京都御所南)のポスター
町家「羅紗庵」(京都御所南)のポスター
中京郵便局のポスター
中京郵便局のポスター

京都駅前「メルパルク」の懸垂幕
京都駅前「メルパルク」の懸垂

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、猪木武徳さん(元国際日本文化研究センター所長)です。

  何度読んでもつねに新しく何かを汲み取れる本、誰が読んでもその読み手に応じて何かを示唆してくれる本、古典とはそんな本のことだと思う。読み終えて、勇気をもらったり、知恵を得たり、人間への理解を広げ、深めてくれる本と言い換えてもよい。
古典には、ときに読みにくい難解な本や長い本が多い。しかし楽をして「解説書」や「要約本」を求めないほうがいい。「相撲を取るなら横綱と」という気持ちで、ガップリ四つに組む価値のある古典を、何度も読むのがよい。
独りで読了するのが難しいことがある。独りで読むよりも、数人の人たちと定期的な読書会を開いて読むと、最後までたどり着くことができ、いろいろな人の異なった解釈から学ぶこともできる。声に出して読むのもいいし、読みながら、あるいは読んだあと、感想を文章にしておくことも大事だ。
われわれに与えられている時間はそんなに多くない。だからたくさん読む必要はない。同じ古典を何度も読むほうが、はるかに豊かなものを見つけることができるとわたしは思う。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第12号

第12号(平成24年3月)

平成23年12月17日(土)の日本経済新聞に、「古典の日」特集記事が掲載されました。
11月1日に国立京都国際会館(京都)で開催いたしました、「古典の日推進フォーラム2011」と11月28日(月)に目黒雅叙園(東京)で開催いたしました、「古典の日制定推進イベントin東京」での講演や鼎談の内容を中心に、「古典の日」の活動が紹介されています。
記事は、「いにしえの叡智 輝く とこしえの価値 学ぶ」と題しまして、現代人のこころのよりどころとしての古典の重要性を伝えています。 古典の日推進よびかけ人の千玄室さんや瀬戸内寂聴さんが、「未曾有の災害に見舞われてもそこから立ち上がれるのは、先人たちの記憶や体験が古典を通じて脈付いて、生きていく指針や誇りになるからでは」と話されています。
「古典の日」制定が、私たちのこころのエネルギーの源となれればと願って、推進活動を続けてまいります。

メッセージ

「古典の日」制定推薦人からみなさまへ
メッセージが届いております。
今月は、檀ふみさん(女優)です。

こういう時代だから……と思います。
 こういう時代だからこそ、古典に心を寄せてみたい。
 この国の未来に希望が見えないとき、この国の現在(いま)に愛想が尽きそうになるとき、私は呪文のように古典の一節を唱えます。
「うまし国そ あきづ島 大和の国は……」
 そう、「うまし国」、本当によい国であるはずなのです、この国は……。千四百年前から、そう歌われているのですから。
 私たちが自分たちのモノと思っている、この言葉にも、この感性にも、ルーツがあります。「美しい」と思うのは、持って生まれた感性ではない。「美しい」ものは「美しい」と、ちゃんと教えられないと、その感性は育たない。そう聞いたことがあります。
 古典は、日本の「美しい」の宝庫です。
 もっともっと「美しい」ものを見つけたい。感動したい。日本人であることを誇らしく思いたい。これからは、古典です!

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第13号

第13号(平成24年4月)

平成24年3月29日(木)、東京の参議院議員会館において、超党派の国会議員により「『「古典の日」推進議員連盟』(以下、議連)が発足し、設立総会が開催されました。
鈴木寛参議院議員より、この議連の設立趣旨や活動方針が伝えられ、会長には福田康夫元首相が選出されました。
また、古典の日制定推薦人である女優の佐久間良子さん、歌舞伎役者の市川團十郎さんがご挨拶に立たれ、古典文化・伝統芸能の大切さ、次世代への継承などを訴えられました。
引き続き、作家で、古典の日推進よびかけ人でもある瀬戸内寂聴さんに記念講話をいただきました。『源氏物語』をはじめとする古典の普遍性、すばらしさを国会議員の先生方にお話しされたほか、2008年の「源氏物語千年紀」より目指してきた「古典の日」制定がいよいよ現実味を帯びてきたことへの喜びを語られました。
今後、議連を中心に、議員立法に向けて、早期の法案成立を目指すこととされました。
皆様からいただいた署名も11万人を超え、大きな原動力となりました。

福田康夫元首相
福田康夫元首相
佐久間良子さん
佐久間良子さん
市川團十郎さん
市川團十郎さん
瀬戸内寂聴さん
瀬戸内寂聴さん
瀬戸内寂聴さんによる記念講話
瀬戸内寂聴さんによる記念講話

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、木津川計さん(「上方芸能」誌発行人)です。

  「古典の日」を制定しよう――は京都ならではの呼びかけです。 文化は深くその土地や国土に根差しています。義太夫が大阪に根付いたように、常磐津や清元は江戸の風土とマッチして完成したのです。
この国王朝の文芸は京都に生まれ、1200年もを長らえて、いまに日本人のこころに生きています。『源氏物語』『枕草子』『平家物語』‥‥、いずれも京都以外の地で生まれようもなかったのです。
私は大阪に在って、伝統芸能を伝えるいくらかの役割を担ってきました。併せ、朗読・語り文化の発展をも促してきたものです。ですが、"近世の日"は想定し得ても、「古典の日」は思い浮かべようもありません。
やはり歴史と伝統の都市・京都の優位性と都市格の高さを思わずにはいられません。「古典の日」の制定は、日本人のこころに失われた雅(みやび)への灯火を点すことになるでしょう。実現されんことを切に願っています。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第14号

第14号(平成24年5月)

平成24年3月30日(金)、古典の日推進委員会第3回総会を開催し、前日の「古典の日」推進議員連盟設立総会(→詳しくはこちら)の報告を中心に、平成24年度の事業計画や予算などを決定いたしました。
特に議連設立については、出席者のみなさまより、源氏物語千年紀以来の活動がようやく結実の日を迎えんとすることに期待と喜びの声が上がりました。
また、楠本祐一関西大使からは、「自国の古典を大事に思う日をつくろうという動きは世界で初めてではないだろうか。対日関心がますます高まる中、日本人一人ひとりが古典への認識を持つことが必要となる。『古典の日』の推進は日本のあるべき姿として望ましく、非常に有意義である」との大変心強いお言葉をいただきました。
また、「古典の日」制定推薦人である新木直人さん(下鴨神社宮司)をお招きし、今年、執筆800年となる『方丈記』について、鴨長明の生きた時代背景を交え、ご講話をいただきました。同神社では、ことし一年、さまざまな記念文化事業が催され、文学、芸術ほか、さまざまな日本文化の新しい魅力を発信していかれるとのことでした。
最後は、政局不透明の中、「古典の日」制定への道のりはまだまだ予断を許さない状況ではあるが、今後も委員会メンバー一丸となり、なお一層「古典の日」の普及に努めていこうとの決意を新たし、閉会いたしました。
なお、議員連盟発足に伴い、議連役員が決定いたしました。併せて、この活動にご賛同いただいた「古典の日」制定推薦人153名(4月1日現在)を含む「『「古典の日』推進全国会議」を発足いたしました。メンバーにつきましては、こちらをご覧ください。

第4回総会の様子
第4回総会の様子
ご講話をいただいた新木直人さん
ご講話をいただいた新木直人さん
激励をいただいた楠本祐一関西大使
激励をいただいた楠本祐一関西大使

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、役者の近藤正臣さんです。
古典の日?

  京都で老舗といえば、二百年以上続いているお店をいうらしい。二代三代続いた位の料亭や宿屋、菓子屋なんかはまだ老舗のうちには入らんのだそうだ。
では「古典」というのはどれ程の年月を経たものを云うのか、それが分らん!
落語は明治期に創作された噺でも、もう充分「古典」落語だ。
国技とされている相撲なんかは日本書紀に大和の当麻ケハヤと出雲の野見宿禰(スクネ)が天皇の御前で闘ったとの記述がある。これはもうトップクラスの古典だと私は思う。
古今和歌、万葉集、源氏、平家物語なんか古典文学と呼ぶのだろうなー、では芭蕉の奥の細道は時代的にどうなんだろう?
そこで広辞苑を引いてみると、こうある。
古典⇔昔の儀式、または法式、昔の書物。
落語や相撲、京の老舗なんかは入ってなく、私の知りたい「いつ頃?」というのが書いてない。ただ「昔の」とあるだけ。「昔々あるところに・・・。」で始まる昔話しと同じ扱いである。
それが「古典」が含むジャンルもよう分らん。能楽や狂言、歌舞伎や文楽など古典芸能は? 茶道や華道、香道などは? 「昔」から在る村祭りやお神楽は?
「古典の日」が来るまでにもう少し知っておきたい事が・・・あるような。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第15号

第15号(平成24年6月)
メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、山本淳子さん(京都学園大学教授 現在は京都先端科学大学)です。

  現代文学の最新作も読む。新しいものには新しいなりの勢いと熱気を感じる。しかし千年前の古典作品を読んでも、最新作に劣らない熱気がふつふつと感じられるのは、なぜだろうか。例えば、『源氏物語』の「いづれの御時にか」という語り出しである。そこには語り手の体温が感じられる。時には声すらも聞き取れるような気がするのだ。または、『枕草子』の「春は、あけぼの」も同じだ。こちらは『源氏物語』よりは少し大きめの声だろうか。
古典の扉を開ける時、そこには生きた人としての語り手が現れる。そして時と所を超えた言葉を、私一人に向かって聞かせてくれる。そんな一人芝居を見ているような緊張感を、不思議にも古典は味わわせてくれるのだ。
とはいえ、時代も言葉も否応なく変わってゆくから、古典はどんどん謎だらけになってゆく。しかしそれも面白い所だ。時空の中でまとわりついた謎の襞を少しずつほぐして、生きた古典の言葉を読者に伝えられればいい。それが研究者としての私に課せられた仕事だと考えている。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第16号

第16号(平成24年7月)
メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、平野啓子さん(語り部、大阪芸術大学教授)です。
「時代を超えてきた文章に触れる一日を」

  ある出張先での明け方。早く目を覚ました私は、カーテンを開け窓の外を見た。真っ暗な空にぼんやり山の稜線が浮き上がった。そのすぐ上の空が白くなり、だんだん明るくなってきた。あっ、これは…、と私はずっとその景色を見ていた。すると、山の上の空がやや赤くなったと思うと、いつ現れたのかやや紫に染まった雲が浮かびあがり、細くたなびいていった。気が付くと、一時間たっていた。
まさに、「春はあけぼの」の景色である。清少納言が記述した空の現象が、実際に起こるのだと確認した日、私は感動で胸がいっぱいになった。清少納言が明け方の空を見たとき、もっと早く雲は紫色になったのか、それとも、この一時間にもわたる壮大な景色の変化を、あの短い数行、「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは少しあかりて…」で表したのだろうか。私の中の時間軸が、現代から古までぐーんと伸びていった。
古典は、私事の小さな時間から解き放たす。日本人が大切に積み重ねてきた心の美が胸に広がり、豊かな気持ちにさせてくれる。時代を超えてきた文章に、確実に触れる一日を作りたい。

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古典の日絵巻[第ニ巻:制定をめざして]第17号

第17号(平成24年8月)
ご報告
 署名活動終了のご報告と御礼

平成23年秋からスタートしました「11月1日を『古典の日』に制定すること」を目指した署名活動は、法律制定の大きな契機とするという所期の目的を達したため、6月末日をもって活動を終了いたしました。
署名総数は合計110,080件にのぼり、この活動を行う上で大変心強い後押しとなりました。全国の多くの皆様にご賛同いただきましたことに深く感謝し、心からの御礼を申し上げます。
いただいた署名のお力によって、今春3月には超党派の「古典の日」推進議員連盟が設立され、現在、国会での法案上程まであと一歩のところです。
6月末以降にお送りいただきました署名につきましては、これまでの分に追加し、「古典の日」の活動への力強いご支援とさせていただきました。

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メッセージ
「古典の日」制定推薦人からみなさまへメッセージが届いております。
今月は、笹岡隆甫さん(華道「未生流笹岡」家元)です。

  京都には、日本建築が多く残り、そこで育まれた日本文化が伝えられています。しかし、その建築や文化を取り巻く美しい自然が失われつつあります。

伝統文化の担い手にとって、環境破壊は身近な脅威です。なぜなら、日本文化の肝は「四季の移ろい」にあるからです。京都では古典文学に描かれた景色を今も味わうことができますが、このまま環境破壊が進み四季の移ろいが失われれば、枕草子は現実離れした昔話になってしまいます。

これは文学に限ったことではありません。陶芸・漆芸・染織といった工芸から、能・狂言などの芸能、茶の湯・いけばなのような生活文化に至るまで、四季を題材にした伝統文化はすべて意味をなさなくなります。

古典の日を、肩肘はらず、身近に環境を考えるきっかけにしたいものです。美しい地球を次世代に伝えることも、私たちの世代の大きな役目です。

笹岡隆甫(華道「未生流笹岡」家元)

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