「四季草花草虫図屏風」(蝶・蜻蛉)鈴木其一「春秋草木図屏風」

俵屋宗達「双犬図」※作品画像はすべて部分、細見美術館蔵

文化基金賞
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第2回古典の日文化基金賞授賞式

 

こちらの募集は終了いたしました。沢山のご応募ありがとうございました。

第2回「古典の日文化基金賞」授賞式

第2回「古典の日文化基金賞」授賞式の観覧者募集


 日本の古典文化の研究・普及・啓発活動に貢献した方々を顕彰する「古典の日文化基金賞」の第2回授賞式を9月2日(金)に開催する運びとなりました。
 第2回となる今年、3分野に加え、第1回の「芳賀徹記念・古典の日宣言特別賞」の理念と志を継承発展させ、次世代の日本文化を担う若者たちの古典文化活動を励まし顕彰する「未来賞」を新設いたしました。また、「古典の日に関する法律」制定10周年を記念して会長特別表彰を設けました。

受賞者の決定に際して

村田純一 古典の日文化基金賞顕彰委員会会長

 「この度、候補者情報調査会、選考委員会の先生方の厳正な審議により、第1回に引き続きすばらしい受賞者が選ばれました。第1回古典の日文化基金賞授賞式を成功裡に終えてから、顕彰委員、選考委員の皆様から貴重なご意見をいただき、古典文化活動に励む次世代の若者達を励ます「古典の日文化基金未来賞」を新設しました。
 この度の受賞者の皆様には誠におめでとうございます。皆さんは「親しみやすい古典のあり方」を目指すこの賞の理念を体現した優れた活動をされました。今後とも、この賞が古典の「研究」「普及」「啓発」に取り組む人たちの励みとなり、次世代を担う若者たちが誇りをもって祖国の文化を継承してゆくことを願っています。

【 受  賞  者 】

【文学・思想】
共同受賞

◆特定非営利活動法人知里森舎
 アイヌの叙事詩ユーカラを記録した『アイヌ神謡集』を著し、19歳で夭折した知里幸恵を顕彰し、機関誌の発行、ゆかりの地の探訪会、講演会などを主催してアイヌ伝統文化の継承発信に貢献し、平成22年には、民間の寄付金により「知里幸恵 銀のしずく記念館」を開設した。
 『アイヌ神謡集』は、アイヌ伝統文化の復権復活に大きな転機をもたらしたことで知られ、その後のアイヌ文化研究の礎であり、序文の「言葉の存続は民族の存続そのもの」であるという知里幸恵の思いは、100年後の今も生き続けている。
受賞を受けて
 この度は、「古典の日文化基金賞」の栄誉に預かり、心より御礼申し上げます。私たち知里森舎は、特定非営利活動法人として、北海道登別市に生まれたアイヌの少女、知里幸恵の業績を紹介する活動をしています。幸恵は、アイヌで初めてアイヌの物語を文字化した『アイヌ神謡集』の著者として知られています。知里幸恵没後100年という節目の年にこのような賞をいただけて大変光栄です。また、来年2023年は 知里幸恵生誕120年、『神謡集』刊行100年に当たる年なので、スタッフ一同、アイヌ文化全般に関心を持つきっかけづくりになるような活動に取り組んでいるところです。この受賞をきっかけにさらに皆さんに知里幸恵のことを知っていただけたら幸いです。

 

◆一般社団法人札幌大学ウレパクラブ
 「育てあう」というアイヌ語「ウレパ」を冠して、2010年の結成以来、アイヌ伝統文化の伝承発信だけでなく、北海道の各地をめぐっての聞き取りや記録映像などを活用した伝承古謡の復元などに積極的に取り組んできた。
 アイヌの若者たちのこれからを支える「ウレパ奨学生制度」を運用するなど、ともに育てあうという団体設立の意を体し、地域と一体となった活動を今後とも続けていただきたい。
受賞を受けて
 このたびは、栄誉ある賞を頂戴し大変感激しております。しかも知里幸恵さんを顕彰し、その功績を社会に発信されてきた知里森舎さんとの共同受賞ということを、なにより誇らしく思います。今年没後100年を迎えられた幸恵さんは『アイヌ神謡集』序文で次のように述べられました。「二人三人でも強いものが出て来たら、進みゆく世と歩をならべる日も、やがては来ましょう」。私たち札幌大学ウレパクラブは今回の受賞を機に、幸恵さんの思いを受け継ぐとともに、新たな時代を拓くために一層努力することをお誓いしたいと思います。本当にありがとうございました。

 

【伝統芸能・音楽】

◆淡路人形座
 戦後存続の危機にあった淡路人形芝居を守り育て、常設館での興行のほか、国内海外での公演、ワークショップでの子供達や後継者団体への指導、全国の人形芝居保存協会への協力など人形浄瑠璃の普及発展に努めてきた。
 2021年、郷土出身のアーティスト清川あさみを起用して、視覚的な仕掛けを配した新作「戎舞+」を上演。伝統芸能に新たな魅力を加える意欲的な試みに今後とも期待したい。
受賞を受けて
 このたび、淡路人形座が栄えある「古典の日文化基金賞(伝統芸能・音楽分野)」受賞の栄誉に浴しましたことは、至上の喜びであります。室町末期、神事芸能としての人形操りが淡路島に伝わり、三社神楽(さんじゃかぐら)の式を宮中に奉演して、正親町天皇から「綸旨」を賜り、従四位下に叙せられたのが、淡路人形の元祖・引田源之丞でした。三業が結びついて人形浄瑠璃となるや、江戸中期から昭和にかけて、京大坂で作られた作品をもって島内各座が全国巡業し、結果各地に人形浄瑠璃が根付きました。その保存会への協力や後継者指導等の活動が評価されうれしく存じます。この受賞を励みとして、淡路人形浄瑠璃の普及・振興に一層邁進していく所存であります。

 

【美術・生活】

◆クリストフ・マルケ Christophe Marquet
(日本美術史家・フランス国立極東学院教授・京都大学人文科学研究所特任教授)
 フランス国立東洋言語文化大学日本学部長、日仏会館日本研究センター所長、フランス国立極東学院学院長などを歴任し、江戸・明治の絵画を中心に日本の伝統美術を広く欧米各国に紹介してきた。 近年は日本でも忘れかけてきた大津絵の魅力を再発見し、日仏での紹介図書の出版、展覧会企画や内外の博物館・美術館で散逸した大津絵を調査研究し数百点の作品の存在を確認するなど、日本の伝統文化の世界への懸け橋として貢献した。
受賞を受けて
 この度、古典の日文化基金賞を受賞させて頂き、誠に光栄に思います。33年前の博士課程の時に東京大学に留学して以来、教育、研究、出版、展覧会を通して日本美術の素晴らしさをフランスに伝えるために、地道に努力を重ねてまいりましたことを表彰して頂き、心より感謝いたします。恩師である故ジャン=ジャック・オリガス先生をはじめ、東大で受け入れ教官として大変お世話になりました高階秀爾先生、また日々、多くのことを教わりました日本の研究者の方々に心より御礼を申し上げます。この賞によって、作り手の名前さえ知られていない、江戸時代の代表的な民画である大津絵が、日本の古典文化の一側面として認められるようになったことを嬉しく思います。

 

【 未 来 賞 】

◆宇治っ子朗読劇団☆Genji
 「古典の日に関する法律」の制定を記念して、宇治市文化センターにおいて『宇治十帖』の舞台である宇治市の小中学生・高校生により結成された。日本の誇りであり日本を代表する古典『源氏物語』を平安装束に身を包み役柄を分担して演じる朗読劇で、「定例公演」や「kyoto演劇フェスティバル」など市内外のイベントで練習成果を発表し、広く市民に親しまれている。
 これからも次世代の子供たちに楽しく古典の魅力を伝えていって欲しい。
受賞を受けて
 このたびは「古典の日文化基金未来賞」の栄えある第1回授賞に私たち「宇治っ子朗読劇団☆Genji」の活動をご選考いただきありがとうございます。朗読劇団結成10周年を迎えた節目の年に、このような素晴らしい賞を頂くことができ、こんなに嬉しいことはありません。
 私たちは、劇団名にもあるように「源氏物語」の最後の十帖の舞台になっている宇治の小中学生・高校生が集まって宇治市文化センターで活動していますが、活動を通じて平安貴族の煌びやかな生活や感情に思いをはせ、宇治川の水音に「浮舟」の心境を重ねています。これからも私たちの活動を多くの人に発信し、「源氏物語」を未来へ伝えていきたいと思っています。

 

◆京都府立鳥羽高等学校披講研究部
 冷泉流歌道の指導をうけ、作法に則って詠まれた和歌を、宮廷衣装を身に着けて古式ゆかしく唱和する「披講」を学校内外で披露するなど、日本古来の伝統美である和歌を体現継承している。
 「全国高校生伝統文化フェスティバル」へ出演するなど、活動は広く認知されており、今後とも日本の古典文化を正しく理解し、次世代に継承する活動を期待する。
受賞を受けて
 披講研究部では、和歌を通して伝統文化に触れるというなかなか経験できないことをしています。練習では、始めはうまく息が合わないのですが、回を重ねるごとに声の重なりが美しくなり、和歌の響きを楽しむことができます。歌会では、鑑賞している方々に歌会の間だけは宮廷にいるかのように感じていただくために、厳かな雰囲気を崩さないよう意識して取り組んできました。披講研究部で、和歌を通して様々な人と心から繋がることができたことを嬉しく思うとともに、この度、このような賞を受賞させていただいたことを大変光栄に思います。これからも伝統文化を繋いでいく一員として練習に励みたいと思います。

 

◆津屋崎臨海学校実行委員会
 福岡教育大学の学生を中心に1993年の発足以来30年、風光明媚な津屋崎海岸で、小学生を対象に臨海学校を開き、体験学習の感動を短歌に表現する活動を続けてきた。「豊かな言葉は豊かな心を育む」をモットーに 企画からすべてを大学生で運営。
 この2年は、コロナ禍のため予定を短縮するなどの対応に追われたが、次世代を担う子供たちの豊かな心を日本の伝統文化によって育もうと取り組む活動を応援したい。
受賞を受けて
 この度は、「古典の日文化基金賞未来賞」という栄えある賞を賜り誠にありがとうございます。
津屋崎臨海学校実行委員会は、企画、運営から全て学生主導で行っており平成5年の開始以来今年で30年を迎えます。そのような津屋崎臨海学校の節目の年にこの栄ある賞を頂けたことをとても光栄に思います。

 これからも和歌創作を通して子供たちに昔から日本が大切にしてきた心を伝え、また豊かな心を育んでいくことに尽力して参ります。そして企画、運営を行う私達学生自身もこれからより和歌、日本の歴史というものに親しみ、学びを深めていくことに励んでまいります。この度は誠にありがとうございました。

 

【古典の日制定10周年記念会長特別表彰】

◆東儀秀樹・東儀典親
 宮内庁雅楽部を退任ののち、雅楽師として、雅楽を国民のだれもが親しみやすい音楽として広めた功績者であり、日本人の心のよりどころとしての古典を次世代の若者に熱く語る「古典の伝道師」ともいえる活動を子息典親氏と共に工夫され、「古典の日」の推進にも大いに寄与されました。
 親子による伝統文化継承実践者のお二人に、古典の日制定10周年を記念して…。
受賞を受けて
 以前「雅楽の世界は東儀秀樹前か東儀秀樹後で語ることができる」と、ある研究者が言っていたのを耳にしたことがあります。とてもおこがましいとは思いますが、自覚もあるのです。世界に誇れるものであるのにあまりに知られていない雅楽をなんとか知らせたいと、誰もしなかったさまざまな手段でチャレンジしてきました。すればするほど世の中が動いて変わっていく実感とともにある道でした。だからこそその表現や挑戦には責任と誇りを感じ続けることができました。今では次の世代と言える息子も同じように取り組み始めています。この実感が自分のものだけとしてでなく、伝統文化を想う皆様とさらに広く共有できる喜びは大きなものです。
 まだまだ世の中の状況に満足できていませんが、このような賞をいただいたことがさらなる多くの方々の興味や向上心への刺激となり、より一層文化への貢献ができれば幸いです。

 

~ 募 集 要 項 ~

こちらの募集は終了いたしました。沢山のご応募ありがとうございました。

日  時:令和4年9月2日(金)13時~15時30分(受付12時~)
    ※授賞式は9月3日(土)に開催するとお知らせしていたところですが、諸般の事情により日程を
     変更させていただくことになりました。
会  場京都コンサートホールアンサンブルホールムラタ(京都市左京区下鴨半木町1-26)
内  容
 ◆テーマ曲「古典の日燦讃」と「古典の日宣言」
  演奏:大谷祥子と六条院楽坊
     大谷祥子(箏)藤林由里(ピアノ)平山美萌(バイオリン)
     徳安芽里(チェロ)饗庭凱山(尺八)祝丸(太鼓・鳴り物)
  宣言:宇治っ子朗読劇団員
 ◆おことば
  彬子女王殿下(古典の日文化基金賞顕彰員会 名誉総裁)
 ◆授賞式
 ◆講演「つなぐ」
  井上八千代(京舞井上流五世家元・古典の日文化基金賞顕彰委員会委員)
  聞き手:葛西聖司(古典芸能解説者・選考委員会委員)

【入場料】  無料(事前申込制・座席指定)
【募集定員】 510名
       ※新型コロナウイルスの状況により、入場者数を制限することがあります。
【募集期間】 令和4年7月1日(金)~令和4年7月29日(金)必着
       お席に若干の余裕がありますので、Webのみ受付を延長しています。
【応募方法】 申し込みフォームまたは郵便往復はがきで申し込み
       ※1通につき2名まで応募可

■抽選結果の通知については、8月中旬を予定しております。
 往復はがきからの応募:落選の方は返信はがきにて通知。
            当選の方は、「入場券」(返信はがき)にて通知。当日必ずご持参ください。
 Webからの応募:メールでご案内の上、後日「入場券」を送付します。申し込み時に、受付完了メールが
          届かない場合はご連絡ください。当落通知のメールが届きません。
※1名様でご応募の場合、2名様での入場はできません。
■当日は、入場券と本人確認ができる公的証明書(運転免許証、パスポート、健康保険証等、氏名、住所が
 記載された公的機関等が発行したもの、コピー可)が必要となります。ご同伴者の方も必要です。
 応募時の登録と違う氏名の方、公的証明書が無い方は、入場できません。
■応募登録された方のみの入場となります。当選後に変更はできません。
■2名でのお申し込みの場合、受付は2名揃われてからになります。
■申し込み時にご記入いただいた個人情報につきましては、古典の日文化基金賞顕彰委員会からの各種連絡の
 目的にのみ使用します。
◆次の場合は応募が無効となりますので、ご注意ください。◆
・Web、郵便往復はがき以外での応募 ・記入漏れ、記入不備    ・重複応募(Webとはがきの重複も含む)
・1通につき、3名以上の応募      ・応募締切日を過ぎたもの  ・応募イベントが不明なもの

●コロナウイルス感染予防対策●
・入場前の検温、手指のアルコール消毒・マスク着用にご協力ください。
・発熱、咳などの症状がある場合は、ご来場をお控え戴きますようお願い致します。
・受付時における混雑回避のため、指定の時間内にご来場いただくなど、入場規制を適宜させていただく場合がございます。
・今後の状況によっては、内容の変更や中止とさせて頂く場合がございます。

 

第2回文化基金賞授賞式ちらし(PDF形式)

~ 応 募 ~

※迷惑メール防止のための受信設定をされている場合は、以下のメールアドレスからの受信が出来るよう設定してからお申し込みください。申し込み完了通知 postman@formzu.com 当落通知 kotennohi@hellokcb.or.jp

<往復はがき記入例>
記入例を参考に、必要事項を黒のボールペン等ではっきりとご記入ください。
(字が消せるタイプの筆記具はご使用にならないでください。)

※画像をクリックすると拡大表示できます。

●往復はがきの記入事項
 【往信用の表】
  〒600-8009 下京区四条通室町東入 京都経済センター3階
  (公財)京都文化交流コンベンションビューロー内
   古典の日文化基金賞 係
 【返信用の裏】
  抽選結果を印刷しますので、何も記入しないでください。
 【往信用の表】
  ご自身(応募者)の住所とお名前
 【返信用の裏】
  ①催し名 ・授賞式
  ②参加希望人数(2名まで)
  ③応募者の氏名(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号
  ④同伴者の氏名(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号
  *1名の場合、④は不要