朗読コンテストRecitation
第17回「古典の日」朗読コンテスト(2025年)
第17回古典の日朗読コンテスト公開最終審査会と表彰式が開催されました
会場の金剛能楽堂前の烏丸通りのイチョウも綺麗に黄色に色づき、紅葉が美しく映える青空の11月29日(土)に、第17回古典の日朗読コンテスト公開最終審査会と表彰式が開催されました。
今年は、【一般部門】226名、【中学・高校生部門】201名 合計427名の応募がありました。詳細は、下記の表をご確認ください。
<応募状況詳細>
| 一般部門 | 中学・高校生部門 | 合計 | ||
|---|---|---|---|---|
| 中学生 | 高校生 | |||
| おくのほそ道 | 63名 | 27名 | 44名 | 134名 |
| 曾根崎心中 | 46名 | 11名 | 16名 | 73名 |
| 雨月物語 | 64名 | 23名 | 23名 | 110名 |
| 南総里見八犬伝 | 53名 | 33名 | 24名 | 110名 |
| 合計 | 226名 | 94名 | 107名 | 427名 |
■会場風景
公開最終審査会の会場は、昨年に続き金剛能楽堂でした。能舞台に立てることはなかなかないことなので、出場者の方からは大変喜んでいただいている会場です。
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※画像をクリックすると大きい画像が表示されます。
■主催者代表挨拶・来賓挨拶
![]() 古典の日推進委員会ゼネラルプロデューサー 野﨑 貴典 |
![]() 文化庁 文化戦略官兼政策課長 横井 理夫 |
■最終審査会出場者の朗読
今年のテーマは「江戸の文学~印刷・出版で花開いた多彩な文化~」です。
江戸時代、戦乱が終わり人々は安心して経済活動を行えるようになり、様々な文化が武士だけでなく町人にも栄えるようになりました。庶民の生活や風俗が文学の題材となり、中世から受け継がれた物語、和歌、能などの伝統的なジャンルに加え、俳諧、川柳、狂歌、仮名草子、浮世草子、黄表紙、洒落本など、新しい文学ジャンルが多数登場。印刷技術の発達によって、多様な文学作品が、絵入りで出版され広く流通し、庶民文化が花開きました。そんな中から今回課題にしたのは『おくのほそ道』『曾根崎心中』『雨月物語』『南総里見八犬伝』の4課題です。この中から1課題を選び、指定範囲を朗読して応募していただきました。一次・二次審査を通過された、合計14名(中学生3名・高校生3名・一般8名)が公開最終審査会に臨まれました。
※各写真の再生マークから、当日の朗読を聞くことができます。
※朗読順は、審査前に中学生・高校生・一般と別れてクジ引きをして決まりました。
<中学生>
佐藤 心春(愛知県・南山中学校女子部3年生) 作品:『曾根崎心中』 |
中谷 凜(兵庫県・西宮市立浜脇中学校3年生) 作品:『雨月物語』 |
中尾 楓(福岡県・福岡市立春吉中学校3年生) 作品:『南総里見八犬伝』 |
<高校生>
大八木 彩衣(京都府・平安女学院高等学校1年生) 作品:『南総里見八犬伝』 |
赤阪 理菜(静岡県・東海大学付属静岡翔洋高等学校2年) 作品:『曾根崎心中』 |
加藤 結菜(岐阜県・岐阜県立多治見北高等学校1年生) 作品:『おくのほそ道』 |
<一般>
近森 康子(兵庫県)作品:『曾根崎心中』 |
緒方 日登美(京都府)作品:『南総里見八犬伝』 |
坪田 千恵子(福井県)作品:『南総里見八犬伝』 |
中村 和恵(北海道)作品:『雨月物語』 |
直井 知惠子(滋賀県)作品:『雨月物語』 |
岡﨑 節子(大阪府)作品:『南総里見八犬伝』 |
千葉 扶美子(兵庫県)作品:『南総里見八犬伝』 |
棟方 良(京都府)作品:『おくのほそ道』 |
■インド古典舞踊~鈴の音が語り継ぐ、いにしえよりの常住と無常~
インド舞踊は4000年もの歴史を誇る世界最古の民族舞踊です。しかも単なる踊りではなく、踊りが神との意思交流を図る唯一の手段だったため、一挙手一動作に意味があり、わずかな目の動きにも魂が込められています。地域や歴史的背景によって多様なスタイルが存在します。今回、能舞台の上で披露いただいたのは、野中ミキさんと金澤倫子さんのお二人でした。
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| 野中 ミキ(東インド古典舞踊家) 1977年よりインド舞踊を京都市の舞踊研究所で学び始める。1990年より故グル・ラマニ・ランジャン・ジェナに東インド古典舞踊オディッシィを師が逝去される2016年まで師事。1992年秋より自主企画の公演を行うほか、公演の企画や後進の指導にも務めている。オディッシィダンススタジオ カマラ・カラ・ピータ代表 インド アーツ サンガム京都代表 |
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■出場者の中学・高校生にインタビュー
昨年に続き、今年も出場者の中学生と高校生にインタビューをしました。
緊張するコンテストが終了し、みなさんリラックスした様子で素敵な笑顔で今回の課題についてや、将来の夢をお話ししてくださいました。
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■審査発表・表彰式
今年は課題が難しかったと審査委員の先生方が審査中に言われていましたが、そんな中無事に受賞者が決定しました。一般部門の大賞を受賞された中村さんが、受賞後のコメントで言葉を詰まらせながら、朗読講師の先生へお礼を述べられ、会場にいた皆さんが胸を打たれました。
また客席の皆さんが審査委員になって選出される「みんなの感動賞」は、中学生・高校生・一般の部門関係なく1票を投じていただく大変難しい選出なのですが、3回目となる今年は、中学・高校生部門で大賞を受賞された大八木さんが、ダブル受賞されました。
■審査講評
表彰式の後は、審査委員の先生方お一人、お一人から講評をいただきました。
審査委員 井上 恭子 |
審査委員 杉山 準 |
審査委員 辻 ひろ子 |
審査委員 林 英世 |
審査委員長 中村 宏 |
■最終審査会出場者 集合写真
■総合司会
司会者 星野 祐美子 |
来年の課題発表も、例年と変わらず4月中旬から4月下旬予定です。次回も沢山の皆様からのご応募を、お待ちしております。
フォーラム「古典の世界を読む2025」のご案内(PDF形式)
-◆◇-◆◇-◆◇ 大賞受賞者の喜びの声 ◇◆-◇◆-◇◆-
大賞受賞者のお二人に、古典の日朗読コンテストに向けて取り組まれたことや、想い、苦労されたこと、工夫されたこと、コンテストに参加された感想等をご寄稿いただきました。既にコンテストに挑戦いただいている方や、これから初挑戦される方の励みになればと思います。
-◆◇ 大賞【中学・高校生部門】 ◇◆-
「古典の世界観にふれて」 平安女学院高等学校1年生 大八木 彩衣
-◆◇ 大賞【一般部門】 ◇◆-
「舞台に立つということ」 中村 和恵
第17回古典の日朗読コンテスト 課題作品・審査委員
■課題作品
【一般部門】【中学・高校生部門】共通 ①~④のいずれか1作品を選択。
『ビギナーズ・クラシックス日本の古典(角川ソフィア文庫)』の以下の指定範囲を朗読のこと
①『おくのほそ道』人生は旅・旅立ち・平泉 ※3範囲全部朗読 (ISBN978-4-04-357402-5)
範囲:月日は百代の過客にして、~表八句を庵の柱に掛け置く。(P.13 L.2~P.13 L.11)
範囲:弥生も末の七日、~行く春や鳥啼き魚の目は涙。(P.17 L.6~P.17 L.10)
範囲:三代の栄耀一睡の中にして、~夏草や兵どもが夢の跡(P.118 L.1~P.118 L.7)
②『近松門左衛門』 曾根崎心中 徳兵衛おはつ道行 (ISBN978-4-04-407208-7)
範囲:空も名残と見上ぐれば.~辿り着きにける.(P.54 L.3~P.55 L.10)
③『雨月物語』 白峯(ISBN978-4-04-400211-4)
範囲:日は没りしほどに、~詳に告らせ給へと奏す。(P.19 L.11~P.21 L.6)
④『南総里見八犬伝』 伏姫の自害と飛び散る八つの玉(十三回)(ISBN978-4-04-357422-3)
範囲:「八房もわが夫に侍らず、~萌芽をここにひらくなるべし。(P.21 L.4~P.23 L.6)
■審査委員
審査委員長 中村 宏 (元NHKアナウンサー・「NHKラジオ深夜便」第2金曜日を担当)
審 査 員 井上 恭子 (元日本海テレビアナウンサー・朗読、話し方講座講師)
杉山 準 (演劇プロデューサー・特定非営利活動法人劇研理事長)
辻 ひろ子 (元KBS京都アナウンサー・朗読講座講師))
林 英世 (俳優・大阪芸術大学舞台芸術学科客員教授・劇団ひまわり俳優養成所講師)
星野 祐美子 (フリーアナウンサー)























































