「四季草花草虫図屏風」(蝶・蜻蛉)鈴木其一「春秋草木図屏風」

俵屋宗達「双犬図」※作品画像はすべて部分、細見美術館蔵

朗読コンテストRecitation

第8回「古典の日」朗読コンテスト(2016年)

 

第8回古典の日朗読コンテスト公開最終審査会と表彰式が開催されました


11月26日秋晴れのなか、初めて宇治市での開催となりました。宇治市は源氏物語と縁のある地で、源氏物語ミュージアムもあり、多くの文芸作品の舞台となった場所で、思いを馳せていただいたのではないでしょうか。
応募405名の中から選ばれた13名の朗読。最終審査通過の連絡から約1ヶ月間、この日のために、さらに練習に励まれ楽しみと緊張の入り混じる1日になったかと思います。そんな13名の方々の朗読の後は、今回初めての企画、4ヶ国の有名な詩をそれぞれの原語で朗読してもらう「世界の詩文朗読」でした。古典の日朗読コンテスト特別顧問の芳賀徹先生による世界の詩文の楽しみ方の解説があり、ドイツ語はゲーテの「ミニョン」、英語はエドガー・アラン・ポーの「アナベル・リー」、フランス語はボードレールの「旅へのいざない」、中国語は李白の「長干行」の朗読がありました。一度詩を朗読してから朗読者のその詩に対する解釈や想いの説明があり、その後もう一度詩の朗読がありました。解釈や想いを聴いた後に再度その詩を聴くこと、また原語でその詩を聴くと言うのは、言葉はわからなくてもとても雰囲気があるものでした。
それぞれ日本で頑張っている4名の外国の方による朗読でしたが、日本での生活の思い出のひとつとして、楽しんでもらえていたらと思っています。
休憩後は『宇治っ子朗読劇団☆Genji』の「宇治十帖朗読劇」でした。源氏物語宇治十帖を現代風にアレンジしたオリジナル舞台で、かわいらしくまた凛々しい演技に、客席からは何度も笑い声が響きました。
最後に審査発表と表彰式が行われました。受賞者の朗読は、下記の受賞者発表をご覧ください。
審査委員長の菊川德之助先生から、審査員を代表して審査の講評がありました。先生方の感想は「今回の審査は朗読者の朗読に差がない。それに差をつけることが難しかった。」とのことでした。その中でも大賞を取られた田原さんの朗読は、「語り」がすばらしかったことから、今回大賞に選ばれたと言う講評でした。また、今年は【中学・高校生部門】の大賞で、中学生が受賞されました。今後のご活躍も楽しみです。

今年も多くの朗読の応募ありがとうございました。朗読に応募いただいた方には、先生からの講評がお手元に返っていることと思います。参考にしていただき、さらに朗読に親しみ、楽しみ、また応募していただくことをお待ちしております。また、まだ一度も応募していない方からの応募もお待ちしております。朗読を通して古典文学のすばらしさに触れていただけることを願っております。

会場風景

※画像をクリックすると大きい画像が表示されます。

 

総合司会

星野 祐美子

 

挨拶 

古典の日推進委員会会長 村田 純一

 

来賓挨拶

宇治市長 山本 正

 

朗読

<中学生>

伊東 知穂 様
(東京都・お茶の水女子大学附属中学校2年生)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

西山 天美 様
(兵庫県・神戸市立太山寺中学校3年生)
作品:『更級日記』「源氏の五十余巻」

 

<高校生>

重枝 希呼 様
(大阪府・東海大学付属仰星高等学校1年生)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

児玉 玲奈 様
(大阪府・浪速高等学校2年生)
作品:『枕草子』「野分のまたの日こそ」

藤木 結子 様
(福岡県・筑紫女学園高等学校1年生)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

 

<一般>

太田 初江 様(滋賀県)
作品:『枕草子』「野分のまたの日こそ」

西澤 美子 様(大阪府)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

田原 浩 様(大阪府)
作品:『今昔物語』「池尾禅珍内供鼻語」巻
第28第20話

北村 優美子 様(京都府)
作品:『枕草子』「野分のまたの日こそ」

高村 絵里 様(東京都)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

駒木 玲子 様(奈良県)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島

納多 久美子 様(新潟県)
作品:『枕草子』「野分のまたの日こそ」

田岡 たか子 様(神奈川県)
作品:『更級日記』「源氏の五十余巻」

 

世界の詩文朗読

古典の日朗読コンテスト特別顧問 芳賀 徹

ドイツ語
ゲーテ 「ミニョン」
ラブロウ・セーニャ

英語
エドガー・アラン・ポー 「アナベル・リー」
スゼット・ファンヴェイク

フランス語
ボードレール 「旅へのいざない」
ベッロ・アリス

中国語
李白 「長干行」
仲 昭君(チュウ ショウクン)

 

宇治十帖朗読劇
宇治っ子朗読劇団☆Genji

 

審査発表・表彰式

大賞:古典の日推進委員会会長賞
【中学・高校生部門】
伊東 知穂 様

大賞:古典の日推進委員会会長賞
【一般部門】
田原 浩 様

特別賞:京都府知事賞
納多 久美子 様

特別賞:京都市長賞
田岡 たか子 様

特別賞:宇治市長賞
北村 優美子 様

特別賞:京都商工会議所会頭賞
西澤 美子 様

特別賞:京都府高等学校文化連盟会長賞
児玉 玲奈 様

特別賞:古典の日推進委員会特別賞
西山 天美 様

 

審査講評 審査委員長 菊川德之助

第8回古典の日朗読コンテスト受賞者発表


11月26日、宇治市文化センターにおいて「フォーラム『古典の世界を読む2016』~第8回古典の日朗読コンテスト公開最終審査会と表彰式~」を開催いたしました。
今年は【一般部門】202作品、【中学・高校生部門】の中学生から95作品、高校生から108作品 、総応募数405作品の中から、厳しい審査を通過された13名の皆さんが最終審査に挑みました。最終審査会に出場された方々と、受賞の結果は下記の通りとなりました。

■大賞:古典の日推進委員会会長賞

【一般部門】
田原 浩 様(大阪府)
作品:『今昔物語』「池尾禅珍内供鼻語」巻第28第20話

【中学・高校生部門】
伊東 知穂 様(東京都・お茶の水女子大学附属中学校2年生)
作品:『源氏物語』「浮舟」橘の小島